チラシやポスターの制作を依頼するときに、最初に気になるのがデザイン料金ではないでしょうか。
インターネットで料金を調べると、同じA4チラシでも、数千円から数万円まで幅があります。
そのため、
- 同じサイズなのに、なぜ料金が違うのか
- デザイン料金には何が含まれているのか
- 印刷料金は別に必要なのか
- 修正をお願いすると追加料金が発生するのか
- どのような資料を用意すれば費用を抑えられるのか
と疑問に思う方も多いでしょう。
チラシやポスターのデザイン料金は、用紙サイズだけで決まるものではありません。
掲載する情報量、原稿の整理、写真加工、地図や図表の作成、修正回数、納期など、制作に必要な作業によって料金が変わります。
この記事では、チラシ・ポスターのデザイン料金を決める主な見積り項目と、依頼前に確認しておきたい内容を分かりやすく解説します。
デザイン料金は何で決まる?
チラシやポスターのデザイン料金は、制作に必要な作業時間と作業内容を基準に決められるのが一般的です。
主な見積り項目は次のとおりです。
- 印刷物の種類とサイズ
- 片面・両面
- 掲載する情報量
- 原稿整理・文章作成
- レイアウトとデザインの難易度
- 写真・画像の加工
- 地図・図表・イラストの作成
- デザイン案の数
- 修正回数と修正内容
- 印刷用データの作成
- 印刷・加工・納品
- 納期
例えば、文章・写真・ロゴがすべて揃っている案件と、掲載内容の整理から必要な案件では、同じA4サイズでも作業量が異なります。
1.印刷物のサイズ
一般的に、用紙サイズが大きくなるほど、掲載面積が広くなり、レイアウトや画像調整に必要な作業が増える場合があります。
| サイズ | 寸法 | 主な用途 |
|---|---|---|
| A6 | 105mm × 148mm | 小型フライヤー、案内カード |
| A5 | 148mm × 210mm | イベント案内、店舗設置 |
| A4 | 210mm × 297mm | 一般的なチラシ、サービス案内 |
| A3 | 297mm × 420mm | 情報量の多いチラシ、掲示物 |
| A2 | 420mm × 594mm | 店舗・施設内ポスター |
| A1 | 594mm × 841mm | イベント・店頭用大型ポスター |
ただし、大きいから必ず高額になるとは限りません。
A1ポスターでも、写真1点と短いタイトルだけで構成する場合は、情報量の多いA4両面チラシより作業が少ないことがあります。
サイズだけでなく、掲載内容やデザインの複雑さを含めて見積りが行われます。
2.片面か両面か
チラシでは、片面印刷と両面印刷でデザイン料金が異なる場合があります。
両面の場合は、表面だけでなく裏面の構成、レイアウト、文字組み、画像配置も必要になるためです。
片面が向いているもの
- イベント名・日時・場所を中心とした告知
- 掲載内容が少ないフライヤー
- 掲示物としても使用するチラシ
- 写真やイラストを中心に見せるデザイン
両面が向いているもの
- 商品・サービスを詳しく説明するチラシ
- 料金表やメニューを掲載するもの
- 地図やアクセス情報が必要なもの
- 複数の写真や事例を掲載するもの
- 申込み方法や注意事項が多いもの
表面で興味を引き、裏面で詳細を説明する構成にすると、情報を整理しやすくなります。
3.掲載する情報量
デザイン料金に大きく影響するのが、掲載する情報量です。
文章、写真、表、価格、地図などが多くなるほど、読みやすく整理するための作業が増えます。
情報量が少ない例
- イベント名
- 開催日時
- 開催場所
- 写真1点
- 問い合わせ先
情報量が多い例
- 複数の商品・サービス
- 詳しい料金表
- 利用方法
- 写真や施工事例
- 店舗情報
- 地図・アクセス
- 申込み方法
- 注意事項
情報量が多い場合は、単に文字を小さくして詰め込むのではなく、優先順位を決め、見出しや区切りを設ける必要があります。
情報を整理する作業も、デザイン料金に含まれる重要な工程です。
4.原稿の状態と内容整理
依頼時の原稿がどの程度整理されているかによって、見積りは変わります。
作業が少ない原稿
- 掲載する文章が確定している
- 見出しと本文が分けられている
- 価格や日付が決まっている
- 写真と文章の対応関係が分かる
- 掲載する情報の優先順位が決まっている
追加作業が必要になりやすい原稿
- 複数の資料から内容をまとめる必要がある
- 文章が長く、そのまま掲載できない
- 手書き原稿を入力する必要がある
- 掲載内容が決まっていない
- キャッチコピーの作成が必要
- 商品説明の書き直しが必要
原稿整理、文章の要約、キャッチコピー作成、文章校正などを依頼する場合は、デザイン費とは別に原稿作成費が必要になることがあります。
5.デザインの内容と難易度
デザインの方向性や表現方法も、料金を決める要素です。
既存のデザインやブランドイメージに合わせる場合と、企画から新しいイメージを作る場合では、必要な検討時間が異なります。
比較的シンプルな制作例
- 既存デザインの文字や写真を差し替える
- 過去のチラシを基に更新する
- 決められたレイアウトへ情報を配置する
- 社内テンプレートに沿って制作する
作業量が増えやすい制作例
- デザインの方向性から提案する
- 新店舗や新商品のイメージを作る
- 複数の商品を分かりやすく整理する
- 高級感や独自性のある表現が必要
- 複雑な合成写真を使用する
- 複数案を比較して決定する
見た目がシンプルなデザインでも、余白、文字サイズ、写真の位置などを細かく調整している場合があります。
要素が少ないことと、制作が簡単であることは必ずしも同じではありません。
6.写真・画像の加工
支給された写真をそのまま配置できるか、加工が必要かによって料金が変わります。
基本的な画像調整
- 明るさ・色味の調整
- トリミング
- 傾きの補正
- サイズ調整
- 印刷用の解像度確認
追加料金になりやすい画像加工
- 人物や商品の切り抜き
- 背景の削除・差し替え
- 不要な物の削除
- 複数写真の合成
- 肌や商品の細かな補正
- 低解像度画像の修復・再作成
- 古い写真の補正
写真点数が多い場合や、1点ずつ細かな加工が必要な場合は、画像加工費が追加されることがあります。
7.地図・図表・イラストの作成
店舗やイベント会場へのアクセス案内には、地図を掲載することがあります。
地図画像をそのまま貼るのではなく、必要な道路、目印、駅、駐車場などを整理した案内図を作成する場合は、別途作業が必要です。
追加項目になりやすいもの
- 案内地図の作成
- 料金表のデザイン
- グラフ・図表の作成
- 商品構造図の作成
- オリジナルアイコンの作成
- イラストの制作
- ロゴのトレース・再データ化
既存の資料から正確に再現する作業も、内容によっては別料金となります。
8.デザイン案の数
見積りには、最初に提出するデザイン案の数が含まれている場合があります。
例えば、
- 1案を制作して修正する
- 方向性の異なる2案を比較する
- 複数案から1案を選ぶ
では、必要な制作時間が異なります。
複数案を希望する場合は、それぞれの構成やデザインを作る必要があるため、料金が上がる傾向があります。
見積りを確認するときは、「初回提案は何案か」を確認しましょう。
9.修正回数と修正内容
デザイン制作では、初回案を確認した後、文字、写真、色、配置などを修正します。
料金に含まれる修正回数は、制作会社やプランによって異なります。
通常の修正として扱われやすいもの
- 誤字・脱字の修正
- 文章の一部変更
- 写真の差し替え
- 色の微調整
- 文字サイズや位置の調整
追加料金になりやすい修正
- 原稿内容の大幅な変更
- 全体レイアウトの作り直し
- 決定後のデザイン方向変更
- 掲載商品やサービスの追加
- 片面から両面への変更
- サイズや縦横比の変更
- 校了後の再修正
修正回数だけでなく、修正の規模によって追加料金が決まる場合があります。
原稿や関係者の意見をまとめてから修正指示を出すと、やり取りを減らせます。
10.印刷用データの作成
デザインが完成した後は、印刷に適したデータへ仕上げます。
主な作業には次のようなものがあります。
- 仕上がりサイズの確認
- 塗り足しの設定
- トンボの設定
- 画像解像度の確認
- カラーモードの確認
- フォントのアウトライン化
- 印刷用PDFの作成
- リンク画像の確認
デザイン費に印刷用データ作成が含まれている場合もあれば、DTP費として分けられている場合もあります。
見積りでは、印刷用データ作成まで含まれているか確認してください。
11.印刷料金
デザイン料金と印刷料金は、別に計算されるのが一般的です。
印刷料金は、主に次の条件で変わります。
- 仕上がりサイズ
- 印刷部数
- 片面・両面
- カラー・モノクロ
- 用紙の種類
- 用紙の厚さ
- 印刷方式
- 納期
印刷部数が多くなると、総額は増えますが、1枚あたりの単価は下がる場合があります。
一方、1枚や数枚の少部数印刷では、1枚あたりの単価が高くなることがあります。
12.加工料金
印刷後に加工を加える場合は、別途費用が必要です。
主な加工
- 折り加工
- ミシン目加工
- 穴あけ加工
- 角丸加工
- ラミネート加工
- パネル加工
- 特殊な形への型抜き
- 表面加工
二つ折り、三つ折りのチラシは、折った後に文字や写真が正しい位置へ来るよう、デザイン段階から設計する必要があります。
13.納品方法と送料
完成品の受け取り方法によっても費用が変わる場合があります。
- 店舗や事務所での受け取り
- 宅配便による納品
- 複数箇所への分納
- 指定場所への直接納品
- 新聞折込会社や配布業者への納品
複数の店舗や営業所へ分けて発送する場合は、発送件数ごとに送料や梱包費が必要になることがあります。
14.納期
通常より短い納期で制作する場合は、特急料金が必要になることがあります。
チラシ・ポスター制作には、次の期間が必要です。
- 内容の確認・打ち合わせ
- 原稿・写真の準備
- 初回デザイン制作
- 内容確認・修正
- 校了
- 印刷・加工
- 納品
修正回数が増えたり、原稿の確定が遅れたりすると、納期も延びます。
使用日から逆算し、余裕を持って相談することが大切です。
15.データの納品と著作権
見積りを確認するときは、完成後にどのデータが納品されるかも確認しましょう。
納品データの例
- 印刷用PDF
- Web掲載用JPEG・PNG
- 確認用PDF
- 編集可能な制作データ
印刷用PDFや画像データは料金に含まれていても、Adobe Illustratorなどの編集可能な元データは、別料金または納品対象外となる場合があります。
また、購入した写真素材、フォント、イラストなどは、ライセンスの関係で元データに含められない場合があります。
将来、自社で文章を変更したい場合や、別の制作会社で編集したい場合は、依頼前に確認してください。
デザイン見積りの主な内訳
見積書では、次のような項目に分けられることがあります。
| 見積り項目 | 主な内容 |
|---|---|
| 企画・構成費 | 目的、対象者、掲載内容、構成の整理 |
| デザイン制作費 | レイアウト、配色、文字組み、写真配置 |
| 原稿作成費 | 文章作成、要約、キャッチコピー |
| 画像加工費 | 色補正、切り抜き、合成、修復 |
| 図版制作費 | 地図、表、グラフ、アイコン、イラスト |
| DTP費 | 印刷用データの調整・作成 |
| 印刷費 | 用紙、印刷方式、部数に応じた費用 |
| 加工費 | 折り、ラミネート、パネルなど |
| 発送・納品費 | 梱包、送料、分納 |
すべての制作会社が同じ項目名を使うわけではありません。
デザイン費に構成費やDTP費を含め、まとめて表示する場合もあります。
見積りで確認したい「料金に含まれるもの」
金額だけでなく、どこまでの作業が含まれているかを確認することが重要です。
- 初回提案は何案か
- 修正は何回まで含まれるか
- 原稿整理は含まれるか
- 写真加工は含まれるか
- 地図や表の作成は含まれるか
- 印刷用データ作成は含まれるか
- 印刷料金は含まれるか
- 用紙や加工費は含まれるか
- 送料は含まれるか
- Web掲載用画像も受け取れるか
- 編集可能な元データは納品されるか
追加料金が発生しやすいケース
次のような変更や追加作業では、当初の見積りとは別に費用が必要になる場合があります。
- 当初より掲載内容が大幅に増えた
- 片面から両面へ変更した
- デザイン決定後に方向性を変更した
- 支給写真の大幅な加工が必要になった
- 地図やイラストを追加した
- 予定回数を超えて修正した
- サイズ違いを追加制作した
- 納期が短くなった
- 印刷部数や用紙を変更した
- 校了後に修正が発生した
追加作業が必要になった場合は、作業を進める前に追加見積りを確認すると安心です。
デザイン料金を抑える方法
掲載する内容を整理しておく
見出し、本文、価格、日時、問い合わせ先などを整理して渡すと、原稿整理の作業を減らせます。
写真やロゴの元データを用意する
Webサイトから保存した小さな画像ではなく、撮影時の元写真や正式なロゴデータを用意してください。
画像が不足していると、再作成や補正の費用が必要になる場合があります。
参考イメージを用意する
希望する雰囲気、色、参考になるデザインを伝えると、初回提案の方向性を合わせやすくなります。
ただし、他社のデザインをそのまま複製することはできません。雰囲気や構成の参考として提示します。
修正内容をまとめる
複数の担当者が確認する場合は、意見をまとめてから修正依頼を出すと効率的です。
納期に余裕を持つ
急ぎの制作を避けることで、特急料金を抑えられる場合があります。
必要な制作物をまとめて相談する
チラシ、ポスター、SNS画像などを同時に使用する場合は、最初から伝えておくと、同じデザインを展開しやすくなります。
料金の安さだけで決めるときの注意点
デザイン料金を比較するときは、金額だけでなく、サービス内容も確認してください。
低価格のプランでは、次のような条件が設定されている場合があります。
- テンプレートを使用する
- デザイン案は1案のみ
- 修正回数が少ない
- 原稿や写真を完全支給する
- 文章整理や写真加工は含まれない
- 印刷用データのみ納品する
- 短い打ち合わせだけで制作する
条件が目的に合っていれば、低価格プランも有効です。
一方で、内容整理や相談が必要な場合は、必要な作業を含むプランを選ばないと、追加料金が発生したり、希望する仕上がりにならなかったりする可能性があります。
正確な見積りに必要な情報
問い合わせ時に次の内容を伝えると、見積りがスムーズになります。
- 制作する目的
- チラシ・ポスターなどの種類
- 希望サイズ
- 縦型・横型
- 片面・両面
- 印刷部数
- 配布・掲示する場所
- 使用する日
- 原稿の有無
- 写真・ロゴの有無
- 地図・図表の必要性
- 希望するデザインの雰囲気
- 希望納期
- 予算の目安
サイズや部数が決まっていない場合でも、目的、使用場所、納期が分かれば、適した仕様を提案できます。
デザイン料金についてのよくある質問
チラシとポスターでは、どちらのデザイン料金が高いですか?
サイズだけでは判断できません。情報量の少ない大型ポスターより、文章や写真の多いA4両面チラシの方が作業量が多くなる場合があります。
印刷しなくても、デザインだけ依頼できますか?
デザインデータや印刷用PDFのみを依頼できる場合があります。納品形式やデータの利用範囲を事前に確認してください。
印刷料金はデザイン料金に含まれますか?
別料金の場合が一般的ですが、デザインと印刷をまとめたプランもあります。見積書の内訳をご確認ください。
修正は何回まで無料ですか?
制作会社やプランによって異なります。回数だけでなく、どの程度の修正まで含まれるか確認してください。
手書き原稿からでも制作できますか?
対応できる場合があります。ただし、文字入力、内容整理、文章作成などの追加費用が必要になることがあります。
以前作ったチラシを修正してもらえますか?
元データの形式や状態によって対応が異なります。編集可能なデータがない場合は、再データ化や作り直しが必要になることがあります。
同じデザインでサイズ違いも作れますか?
対応できますが、縦横比や情報量が異なる場合は、単純な拡大・縮小ではなく、レイアウト調整が必要です。
チラシ・ポスターのデザイン料金まとめ
チラシやポスターのデザイン料金は、用紙サイズだけでは決まりません。
主に次の内容によって変わります。
- サイズと片面・両面
- 掲載する情報量
- 原稿の状態
- デザインの難易度
- 写真・画像の加工
- 地図・図表・イラストの作成
- 提案数と修正回数
- 印刷用データの作成
- 印刷・加工・送料
- 納期
見積りを比較するときは、合計金額だけでなく、料金に含まれる作業内容を確認することが重要です。
原稿、写真、ロゴ、希望するイメージなどを整理しておくと、正確な見積りを受け取りやすくなり、制作もスムーズに進みます。
チラシ・ポスターの内容整理から印刷まで対応
yusuke-design.netでは、チラシ・フライヤー・ポスターの内容整理、デザイン、DTP、印刷・納品まで対応しています。
- 掲載内容の整理
- レイアウト・デザイン
- 写真・画像の調整
- 地図・案内図の作成
- 既存データの修正
- 印刷用PDFの作成
- 少部数印刷
- A1サイズまでの大判出力
原稿やサイズが決まっていない段階でも、用途、対象者、配布方法、掲示場所などを伺いながら、必要な制作内容をご案内します。
制作内容に合わせてお見積りします
希望サイズ、掲載内容、印刷部数、使用日、原稿や写真の有無など、分かる範囲でお知らせください。必要な作業と料金を分かりやすくご案内します。