イベントや店舗の告知、商品・サービスの紹介に使われる印刷物には、「チラシ」や「フライヤー」と呼ばれるものがあります。
制作を依頼するときに、
- チラシとフライヤーは何が違うのか
- どちらの名称で依頼すればよいのか
- A4・A5・B5のどのサイズを選べばよいのか
- 新聞折込、ポスティング、手渡しには何が向いているのか
- 片面印刷と両面印刷のどちらがよいのか
と迷う方も多いのではないでしょうか。
チラシとフライヤーには、法律や印刷規格で定められた厳密な区別があるわけではありません。実際には、目的、配布方法、デザイン、用紙などによって呼び分けられることが多く、同じ印刷物を「チラシ」と呼ぶ場合もあれば、「フライヤー」と呼ぶ場合もあります。
この記事では、チラシとフライヤーの一般的な違いと、サイズ・用途・配布方法に合った選び方を分かりやすく解説します。
チラシとフライヤーの違いとは?
チラシとフライヤーは、どちらも商品、サービス、店舗、イベントなどの情報を伝えるために配布する一枚ものの印刷物です。
一般的には、次のようなイメージで呼び分けられています。
| 比較項目 | チラシ | フライヤー |
|---|---|---|
| 主な目的 | 商品・サービス・店舗情報を広く伝える | イベントやブランドの魅力を印象的に伝える |
| 情報量 | 比較的多い | 要点を絞ることが多い |
| デザイン | 情報の分かりやすさを重視 | 写真やビジュアルの印象を重視 |
| 主なサイズ | A4・B5・B4など | A5・A6・B6・変形サイズなど |
| 主な配布方法 | 新聞折込・ポスティング・店頭配布 | 手渡し・店舗設置・イベント会場 |
| 用紙 | 薄手から標準的な厚さ | 厚め・光沢・特殊紙を使う場合もある |
ただし、この表はあくまで一般的な傾向です。
A4サイズの印刷物をフライヤーと呼ぶこともありますし、デザイン性の高い小型の印刷物をチラシと呼ぶこともあります。名称だけで判断せず、制作目的や配布方法を明確にすることが大切です。
チラシとは?
チラシは、商品、サービス、店舗、イベントなどの情報を、幅広い人へ伝えるための印刷物です。
「散らすように配布する」ことが名称の由来とされ、新聞折込、ポスティング、店頭配布など、一度に多くの人へ届ける用途で広く使われています。
チラシの主な用途
- 店舗の開店・リニューアル告知
- セールやキャンペーンの案内
- 商品・サービスの紹介
- 地域イベントの告知
- 求人・採用案内
- 教室・講座・セミナーの募集
- 不動産物件の紹介
- 行政・自治体・団体からのお知らせ
- メニューや料金の案内
チラシの特徴
チラシは、見る人が知りたい情報を短時間で理解できることが重要です。
そのため、一般的には次のような情報を整理して掲載します。
- 何を案内しているのか
- 誰に向けた内容なのか
- いつ実施するのか
- どこで利用・参加できるのか
- 料金はいくらなのか
- どのように申し込むのか
- 問い合わせ先はどこか
デザイン性だけでなく、情報の優先順位、読みやすさ、問い合わせや来店につながる導線が重要になります。
フライヤーとは?
フライヤーも、商品、サービス、イベントなどを告知するための一枚ものの印刷物です。
一般的には、チラシよりも小型で、写真、イラスト、ロゴ、色使いなどのビジュアルを重視した印刷物を「フライヤー」と呼ぶ傾向があります。
フライヤーの主な用途
- 音楽ライブ・コンサートの告知
- 演劇・舞台・映画上映会の案内
- 展示会・個展・作品展の告知
- 飲食店や美容室のショップ案内
- クラブイベントやフェスの案内
- 新商品・ブランドの紹介
- 店舗のオープン告知
- 観光・地域イベントの案内
- クーポン付きの販促物
フライヤーの特徴
フライヤーでは、内容を詳しく説明するよりも、最初に興味を持ってもらうことが重視されます。
タイトル、写真、開催日、会場など、重要な情報を絞って見せることで、手に取った人の印象に残りやすくします。
詳しい情報は、Webサイト、SNS、予約ページなどへ誘導する方法もあります。
チラシとフライヤーに厳密な区別はない
チラシとフライヤーには、用紙サイズや厚さによる厳密な区分はありません。
印刷会社やデザイン会社によっても、呼び方は異なります。
例えば、次のような印刷物は、どちらの名称でも通じる場合があります。
- A4片面のイベント案内
- A5両面の店舗紹介
- 写真を大きく使った商品案内
- 店頭へ設置するキャンペーン告知
- 地域へポスティングするイベント案内
制作を依頼するときは、「チラシかフライヤーか」を決めることよりも、次の情報を伝える方が重要です。
- 制作する目的
- 配布する相手
- 配布方法
- 希望サイズ
- 片面・両面
- 必要部数
- 掲載したい内容
- 希望納期
チラシ・フライヤーの主なサイズ
チラシやフライヤーには、A4、A5、A6、B5、B4など、さまざまなサイズが使われます。
| サイズ | 寸法 | 主な用途 |
|---|---|---|
| A6 | 105mm × 148mm | 小型フライヤー、クーポン、案内カード |
| A5 | 148mm × 210mm | イベント案内、店舗紹介、手渡し配布 |
| A4 | 210mm × 297mm | 一般的なチラシ、商品・サービス案内 |
| A3 | 297mm × 420mm | 二つ折り、新聞折込、情報量の多い案内 |
| B6 | 128mm × 182mm | 小型フライヤー、店舗設置 |
| B5 | 182mm × 257mm | 新聞折込、地域向けチラシ |
| B4 | 257mm × 364mm | 新聞折込、商品情報の多いチラシ |
A4サイズが向いている用途
A4は、チラシで最も一般的に使われるサイズの一つです。
写真、見出し、説明文、地図、料金、問い合わせ先などを、バランスよく掲載できます。
A4が向いているもの
- 商品・サービス紹介
- 店舗案内
- イベント告知
- 求人チラシ
- 教室・講座の募集
- 会社や事業の紹介
- 新聞折込・ポスティング
文章や写真をある程度掲載したい場合は、A4が使いやすいでしょう。
A5サイズが向いている用途
A5はA4の半分の大きさで、手に取りやすく、持ち帰りやすいサイズです。
イベント会場や店舗での設置、街頭での手渡しなど、フライヤーとしてよく使用されます。
A5が向いているもの
- ライブ・舞台・展示会の案内
- 店舗のオープン告知
- 季節限定メニューの紹介
- キャンペーン案内
- 観光・地域イベントの案内
- クーポン付きフライヤー
掲載できる情報量はA4より少なくなるため、伝えたい内容を絞ることが重要です。
A6サイズが向いている用途
A6は、一般的なはがきに近い大きさです。
小型で配布しやすく、ショップカードより多くの情報を掲載したい場合に適しています。
A6が向いているもの
- クーポン
- 店舗案内
- キャンペーンカード
- イベントの簡易案内
- 商品に同封する案内
- 予約・申込みページへ誘導するカード
A6では文字を詰め込みすぎず、タイトル、写真、短い説明、QRコードなどに絞ると見やすくなります。
B5・B4サイズが向いている用途
B5やB4は、新聞折込チラシで使われることが多いサイズです。
B4はA4よりも面積が大きいため、商品写真、価格、地図、複数のサービスなどを掲載しやすくなります。
B5・B4が向いているもの
- スーパーマーケットや小売店の広告
- 不動産情報
- 地域イベントの案内
- 複数の商品・サービス紹介
- 新聞折込広告
- セール・キャンペーン告知
新聞折込を予定している場合は、折込先や印刷会社へ対応サイズを事前に確認してください。
配布方法から選ぶ
チラシやフライヤーは、配布方法によって適したサイズ、用紙、デザインが変わります。
新聞折込
新聞折込では、地域や世帯を指定して多くの人へ届けることができます。
一般的には、A4、B5、B4などのサイズが使われます。
新聞と一緒に複数の広告が届くため、見出し、写真、価格など、最初に目へ入る情報を明確にする必要があります。
ポスティング
ポスティングは、住宅や事業所の郵便受けへ直接配布する方法です。
A4、A5、B5などが使いやすく、地域密着型の店舗、サービス、イベントの告知に適しています。
郵便受けに入りやすいサイズや、折らずに配布できる大きさも考慮します。
街頭での手渡し
駅前、店舗前、イベント会場などで手渡しする場合は、A5やA6など、片手で受け取りやすいサイズが向いています。
受け取った人が内容をすぐ理解できるように、情報を絞り、写真やタイトルを大きく見せます。
店舗・施設への設置
店舗のレジ横、受付、ラックなどへ設置する場合は、設置スペースに合わせてA5、A6、B6などを選びます。
複数の印刷物と並ぶ場合は、色、写真、タイトルなどで違いを出す必要があります。
商品への同封
商品発送時に案内を同封する場合は、A5やA6が扱いやすいサイズです。
次回購入につながるクーポン、関連商品の案内、サービスの利用方法などを掲載できます。
用途から選ぶ
| 用途 | おすすめサイズ | おすすめ形式 |
|---|---|---|
| 店舗の総合案内 | A4 | 両面 |
| イベント告知 | A5・A4 | 片面または両面 |
| 新聞折込 | B4・B5・A4 | 片面または両面 |
| ポスティング | A4・A5・B5 | 両面 |
| 街頭での手渡し | A5・A6 | 片面または両面 |
| 店舗ラックへの設置 | A5・A6・B6 | 両面 |
| 商品への同封 | A5・A6 | 両面 |
| 情報量の多い商品案内 | A4・B4 | 両面 |
同じ用途でも、掲載する内容や設置場所によって適した仕様は異なります。
片面印刷と両面印刷の違い
片面印刷が向いている場合
- 伝えたい内容が少ない
- イベント名・日時・場所を中心に告知する
- 掲示物としても使用する
- 印刷費用を抑えたい
- 裏面をメモなどに利用してもらいたい
片面印刷は、一目で内容を理解してもらいたいフライヤーや、短期間の告知に適しています。
両面印刷が向いている場合
- 商品やサービスを詳しく紹介したい
- 地図やアクセス情報を掲載したい
- 料金表やメニューを掲載したい
- 申込方法や注意事項がある
- 写真や事例を複数掲載したい
表面で興味を引き、裏面で詳しい内容を説明する構成にすると、情報を整理しやすくなります。
用紙の種類と厚さ
チラシやフライヤーの印象は、デザインだけでなく、用紙の種類や厚さでも変わります。
コート紙
表面に光沢があり、写真や色を鮮やかに見せやすい用紙です。
商品写真、飲食店のメニュー、イベントビジュアルなど、写真を目立たせたい場合に向いています。
マットコート紙
光沢を抑えた落ち着いた質感の用紙です。
文字が読みやすく、会社案内、教室案内、医療・介護関連の案内などにも使いやすい用紙です。
上質紙
一般的なコピー用紙に近い、自然な質感の用紙です。
鉛筆やボールペンで書き込みやすいため、申込書、アンケート、注文書を兼ねたチラシなどに適しています。
厚めの用紙
フライヤーに厚めの用紙を使用すると、手に取った際の存在感や高級感を出しやすくなります。
店舗案内、ブランド紹介、展示会、作品展など、保管してもらいたい印刷物に向いています。
チラシに向いたデザイン
チラシでは、掲載内容を分かりやすく整理することが重要です。
チラシで重視したいポイント
- 最も伝えたい内容を大きく表示する
- 情報に優先順位をつける
- 料金、日時、場所を見つけやすくする
- 対象者を明確にする
- 申込みや問い合わせ方法を分かりやすくする
- 文字を詰め込みすぎない
- 写真や図を使って内容を伝える
伝えたい内容が多い場合でも、すべてを同じ大きさで掲載すると、どこを読めばよいか分からなくなります。
見出し、写真、説明、問い合わせ先に強弱をつけましょう。
フライヤーに向いたデザイン
フライヤーでは、最初に手に取ってもらうことと、印象に残ることが重要です。
フライヤーで重視したいポイント
- 写真やイラストを大きく見せる
- タイトルを短くする
- 色や書体で世界観を表現する
- 情報を必要最小限に絞る
- 日時、場所、申込方法を見つけやすくする
- WebサイトやSNSへ誘導する
- 裏面に詳細情報をまとめる
デザイン性を優先する場合でも、開催日、場所、料金、問い合わせ先などの重要情報が分かりにくくならないよう注意が必要です。
QRコードを掲載するときの注意点
チラシやフライヤーにQRコードを掲載すると、Webサイト、SNS、予約ページ、地図などへ誘導できます。
ただし、QRコードを小さくしすぎたり、背景の模様と重ねたりすると、読み取れない場合があります。
確認したいこと
- 実際にスマートフォンで読み取れるか
- 正しいページが開くか
- QRコードの周囲に余白があるか
- 印刷後も読み取れる大きさか
- リンク先がスマートフォンで見やすいか
- 申込み期限までリンク先が利用できるか
入稿前だけでなく、試し刷りや完成品でも読み取り確認をすると安心です。
印刷部数の決め方
印刷部数は、配布方法と配布期間から考えます。
新聞折込・ポスティング
配布する地域の世帯数や事業所数を基準にします。配布業者へ依頼する場合は、対応地域と必要部数を確認してください。
店舗設置
1日あたりの配布枚数と設置期間を基準にします。
例えば、1日10枚、30日間設置する場合は、少なくとも300枚が必要です。予備を含めて少し多めに用意します。
イベントでの手渡し
予想来場者数、配布スタッフの人数、配布時間などから部数を決めます。
すべてを一度に印刷するのではなく、内容の変更が予想される場合は、少部数から始める方法もあります。
チラシとフライヤーのどちらを選べばよい?
名称にこだわる必要はありませんが、目的別に考えると次のように整理できます。
チラシがおすすめのケース
- 商品やサービスを詳しく説明したい
- 地域の多くの人へ配布したい
- 新聞折込やポスティングをしたい
- 料金やメニューを複数掲載したい
- 問い合わせや申込みへつなげたい
フライヤーがおすすめのケース
- イベントの雰囲気を印象的に伝えたい
- 写真やイラストを大きく見せたい
- 店舗や会場に設置したい
- 街頭やイベントで手渡ししたい
- WebサイトやSNSへ誘導したい
両方の特徴を組み合わせ、表面はフライヤーのように印象的に、裏面はチラシのように詳しく説明する方法もあります。
制作を依頼する前に準備したい内容
チラシやフライヤーの制作を依頼する際は、次の内容を整理しておくと打ち合わせがスムーズです。
- 制作目的
- 主な対象者
- 配布場所・配布方法
- 希望サイズ
- 片面・両面
- 印刷部数
- 掲載する文章
- 使用したい写真・ロゴ
- 希望する雰囲気や色
- 納品希望日
- 予算
すべて決まっていなくても、目的や配布方法が分かれば、適したサイズや仕様を検討できます。
チラシとフライヤーの違いまとめ
チラシとフライヤーは、どちらも情報を伝える一枚ものの印刷物であり、厳密な区別があるわけではありません。
一般的には、次のような違いがあります。
- チラシ:情報を分かりやすく整理し、多くの人へ配布する印刷物
- フライヤー:写真やデザインで興味を引き、手に取ってもらう印刷物
名称よりも、次の点を基準に選ぶことが大切です。
- 誰に伝えたいのか
- 何を伝えたいのか
- どこで配布するのか
- どのくらいの情報を掲載するのか
- 何部必要なのか
A4は情報を詳しく掲載するチラシ、A5やA6は手渡しや店舗設置用のフライヤーとして使いやすいサイズです。
目的、配布方法、情報量を整理したうえで、サイズ、用紙、片面・両面、印刷部数を決めましょう。
チラシ・フライヤーのデザインから印刷まで対応
yusuke-design.netでは、イベント告知、店舗案内、商品・サービス紹介など、目的や配布方法に合わせたチラシ・フライヤーを制作しています。
- 掲載内容の整理
- レイアウト・デザイン
- 写真・画像の調整
- 地図・案内図の作成
- QRコードの配置
- 印刷用データの作成
- 印刷・納品
- 既存データの修正・サイズ変更
「A4とA5のどちらがよいか分からない」「何部印刷すればよいか迷っている」という段階からでもご相談いただけます。
目的に合ったチラシ・フライヤーをご提案します
用途、対象者、配布方法、希望サイズ、部数、納期など、分かる範囲でお知らせください。内容の整理からデザイン、印刷まで対応します。